TABOO~それぞれの秘密~
「お前の母親、俺がお前の元カレだって気づいてないな」
「一度しか会ってないし」
「あの時俺を『くず』だと罵倒した人とは思えないな。
『ご立派な息子』かよ。あの猫撫で声には寒気がした」
恨んでいるとわかる感情を向けられ、私も寒気を感じた
「二年前お前と別れさせられて、見返そうと親父の会社に戻った。
で、ようやく来月には社長就任だ」
「あんな大企業の社長……頑張ったんだね」
「くっ。頑張った?そりゃ、『くず』って言われれば頑張るだろ。
これからは、お前の親父の会社を潰す為に頑張るさ」
「そんな事、やめてよ」