TABOO~それぞれの秘密~

二人で階段をおりていると

「大学時代みたいだな」

声音が変わった後輩、優太が私の前に立った

「ち、近いよ」

額と額が触れ合いそうな密な距離

私が俯くと、ちっと舌打ち

「俺を見ろ。もう、将来が見えない後輩だとは言わせない」

私の顎に手を差し入れ上を向かせる強引さに、胸は弾む

「俺を年下だからって捨てたくせに、今の恋人は俺より年下ってどういう事だよ」


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