TABOO~それぞれの秘密~
「過去は変えられない。いい加減戻ってこい」
「無理。もうあの頃の私じゃないから、声もかけないで」
「それこそ無理だな」
男は私に近づき私を彼の部屋へ引きずり込んだ
「何するのよ」
「何するのかって?決まってる」
「もう、無理なの。振り回されたくない」
玄関で私を無理矢理抱きしめる彼に抵抗しながら叫んだ
「振り回してるのはどっちだ。俺にはお前だけだって言ってるだろ」
「嘘っ」
「俺の事、まだ好きなんだろ?」
「ち、ちが……」
「違わないっ」
壁に押し付けられ、貪るようなキスに息苦しくなる
切なくて悲しくて、愛しいと、思ってしまう自分が嫌だ