初恋はユーレイ君と!?
「……………聞こえないっての。」
小声で呟く。
……………と、あたしの後ろの席から、
高い声が聞こえてくる。
「………先生~、頭がいい花田さんが発表したいそ~で~す。」
………またか。
いつまで、こんなことを続けるんだ、このバカたちは。
「あ……じゃあ、花田さん…、答えて。」
先生も、あたしの後ろの不良ちゃんには反抗できないようだ。
まあ、助けてとも、思わないけど。
「………………分かりません。」
本当は分かる。こんな問題、簡単だ。
しかし、ここで回答したら、また言われる。
だから、頭が悪い設定にしておく。
これが、楽だ。