初恋はユーレイ君と!?
「……………………え?」
真斗の顔が、はっきりと見えない。
『…………どうしてだろうなぁ。って、いつも考えてた。
カレンに会いにいっても、
拓也んちを覗いても、
…………何で成仏できねぇんだろうって。
でも、わかったよ……………』
真斗の体が、薄れていく……………。
ぼやけていく……………
まるで砂が飛び散るように、
真斗の体が少しずつ削られてゆき、
金色の砂となり、
どこかへ飛んでいく………。
『俺、ゆいちゃんが好きなんだなって。』
「…………………あたしも…………」
『…………でも、分かるよ………?
ゆいちゃんが好きなのは、拓也だろ?』
拓也くんが…………好き…………。
前までは、拓也くんのこと好きじゃない、と、
堂々と思えたのに…………
今は、否定できない……。
思い浮かべる拓也くんが、
キラキラ輝いてるんだ…………。
『……………自分では気づかない、自分の声はよくあるよ。
それに気づいたときには、もう遅いんだ。
…………ちゃんと自分の声に耳を傾けて?』
「…………………………」