初恋はユーレイ君と!?
それから、拓也くんは病室に移動された。
拓也くんと家族が病室で話してる間、あたしは病室の前の廊下に
一人、座っていた。
全治2ヶ月だそうだ。
…………あんな傷負わせて…………
本当に、あたし最悪だ……………。
━━━もう、夜の9時になっていた。
……………拓也くんと話したいなぁ……。
そう思った矢先、
━━━━━━スーーー。
病室のドアが開いた。
見上げると、拓也くんのお母さんが。
「拓也が、あなたと2人っきりで話がしたいって。」
「……え…………」
「話してあげて。あたしたちのことは気にしなくていいから。」
「……………はい。ありがとうございます」
あたしは、拓也くんの病室に入った。
……………緊張が走る。
真斗に感じていた緊張と同じ緊張が。
「………結香ちゃん…、」
拓也くんは、ベッドに座っていた。
「拓也くん…………」
あたしは、拓也くんの横にあったパイプイスに座った。
「……………傷の具合はどう?」
「だいぶいいよ。」
「結構……深かったんでしょ?」
「うん………小腸を貫通してたみたい。」
あたしは顔をしかめた。
「あっ、でもちゃんと縫ったから塞がったよ?
ちゃんとご飯も食べれるみたいだし!」
拓也くんが、焦ったように言う。
「……………ごめんね。」
「…………もう結香ちゃんその言葉禁止!
それより、聞きたいことがある。」
「……………………何?」