初恋はユーレイ君と!?
━━━━━……綺麗な空。
肌寒い空気。
枯れ葉が、あたしの足に飛んで当たった。
「………………さむぅ」
あたしは肩を縮める。
━━━━━━━あれから、5ヶ月が経った。
あれから、あたしはずっとあの家に住んでいるけど、
“彼”が現れたことは一度もない。
彼は多分、一生姿を現さないだろう。
彼は、頭がいいから。いや…
よかったから……。
………でも寂しくないんだ。
「結香、」
後ろから、愛おしい人の声が。
学校の正門を入った頃。
「あ、おはよ、拓也くん。」
あたしの横を歩く拓也くん。
南 カンナによるイジメはなくなった。
っていうか…………
「んだよカンナ。」
「い、いや、別に」
拓也くんが、阻止してくれてるのだ。
カンナは、悔しそうにしてあたしを睨むだけ。ほら、今も。
それをいち早く気づく拓也くんは、鋭い口調で言い放つのだ。