初恋はユーレイ君と!?
昇降口につくやいなや、
「ゆいかーーー!あたしを置いてあいつと来たの?
酷いよ!」
友達が一人、あたしに飛びついてきた。
あたしには、友達が戻った。
全て、彼女の言う“あいつ”のおかげ。
「ちょ、“あいつ”はねーだろ!
俺の名前は安室拓也だ!」
「うっせーうっせー!
あたしの結香をとった奴は、名前で呼ばれるなんて贅沢すぎるんだよ!」
この子は、拓也くんと同じ中学校の人。
だから、仲がいい。
いつも会ったら、こんな感じ。
あぁ………幸せだな。
改めて感じた。