初恋はユーレイ君と!?
「拓也くん、」
屋上のベンチに座っていた拓也くんに声をかける。
あたしの声で顔を上げた拓也くんは、
微笑んだ。
ドキッとしちゃう。
あたしは隣に座った。
「……さみぃな」
「うん。」
拓也くんが、一時の沈黙の後、首の後ろを掻いた。
「……あのぉ……結香、」
「ん?」
ずっと、首の後ろを掻いている。
そんなにかゆいのか?
「俺ら、さ……まだ、……………スしてねぇょな…………」
「え?」
「お、俺ら、………キス!してねぇよな……」
「……………あ、うん、あれ以来…」
「あん時の俺、かっこつけすぎだよな(笑)
あっ、で、でも、別に今しようってわけじゃねーよ?」
「………………━━」
あたしは拓也くんを見つめる。
なんだか、キスだけが目的じゃない気がする。
だって、まだ首の後ろを掻いてるし。
拓也くんは、少し恥ずかしそうに笑って、
「………クリスマスの日………どっか行かね?」
「………………いいね。」
「ま、まじ!やたやた!
あっ、俺さっき測ったら、181になってた!
兄貴越した!」
「おーーーw
よかったじゃん!」
すぐ身長を測りに行くなんて………
可愛すぎでしょっっ!