初恋はユーレイ君と!?
違う……………触れられないのだ。
真斗の目線は、あたしの瞳の奥を睨んでいるよで……。
あたしの体を横にすり抜けた真斗の手に
寒気がした。
真斗は、あたしに言う。
『………見たろ?
俺は、泣いてるお前を抱きしめることも出来ない!
俺はユーレイだ。
死んでるんだよ!
でもお前や、拓也は違う。
お前らは、生きてる!
抱きしめ合って泣ける!
そうだろ!?
俺には出来ないんだよ!
好きになったって意味がない!
意味ないんだよ!分かれよ!!!!!!!!!』
本当に真斗の声は、あたし以外の人には聞こえないのか………
そう思ってしまうほど、
真斗の叫びは大きかった。
「…………………真斗、」
『拓也は生きてる。
………………俺は死んでる。
生きてたら………
何度でも間違いを修正できるよ。
生きてるから、
人を信頼して、好きになれる。』
真斗の声は、先ほどの叫びとは正反対で、
静かな声だった。
まるで……
自分が死んでることに、
嘆いているような…………。