初恋はユーレイ君と!?





……………正直に言うと、綺麗な顔だった。





うるさくてうっとーしい彼は、





悔しいくらいに、







世にいう……イケメン、だった。







しかも、結構イマドキ。





髪の毛の先をツンツンさせて、前髪は横に流れている。





服装は、高校の中間服のようだった。





ってことは、高校生の時に亡くなった人なんだ。







『…………ねぇ…前から見えてたの?』





「前からず~っと。」






『こ、声も?』






「…………えぇ。」





『わあ~!何で最初に言ってくれないんだよ!』





「だって言ったら、あんたら、うっとーしいし。」





『言ってくれたらうるさくしなかったのに!』





「…………は?」





『どうせ生きてる人には聞こえないからと思って、うるさくしてたのに……。

ごめん、迷惑だったでしょ?』







「…………まあ、うるさかったねぇ。」






あたしは感じた。





このユーレイ………他の奴と違う…って。






< 5 / 172 >

この作品をシェア

pagetop