初恋はユーレイ君と!?
あたしの用は、最後に話した方がいいから。
拓也くんは、耳の後ろを掻いた。
「………今日ね…あの……この前話した兄貴のさ……
命日なんだよ。」
……………あたしと………同じ用だ。
「………んで………ちょっと花を供えに行きたくて……
ついてきてくれないかな?」
「……………………」
「あっ…いや……嫌なら別に……」
「嫌じゃない。けど………どうしてあたしを?」
「…………なんか……兄貴に紹介したいんだ。
━━━つったらキモイな、ごめん…。
いや、だから………兄貴、結香ちゃんが来てくれたら喜びそうな気がするんだ。
…………気がする…だけだけど。」
拓也くんは、後味悪そうに目をそらした。
「……………いいよ。」
「え?」
「あたしの用も、拓也くんと一緒。
行きたい、お兄さんのところ。」