初恋はユーレイ君と!?






━━━ 一時の沈黙。






2人の間に会話はない。





あるとすれば…………、





「━━━━━━あっ、次こっち」





真斗の死んだ場所へ行くための、拓也くんの案内だけ。






あたしはただ、それについていく。






外の空気が、あたしたちの空気より、軽い。





変な感覚が襲う。





隣にいるのに、遠くにいる。あたしたち。





厚い壁が、そびえ立った、あたしたちの間。






……………その壁を保ったまま、あたしたちはついに━━━━━、










「…………着いたよ」




来てしまった。






━━━━━━彼が死んだ………場所へ。








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