初恋はユーレイ君と!?

「………………え？」





カレンさんの可愛らしい顔が、あたしに向けられてるのを見て、





あたしの体の奥にいるもう１人の自分が、胸を苦しくさせる。

苛立ちを感じさせる。





こんな風に思ってしまう自分が、一番憎い。






「………結香ちゃん、何言って……」




「拓也くん、」





あたしは、焦ったような顔をしてる拓也くんの口を塞いだ。





彼の、大きな目だけが見える。





「………お願い、止めないで。」





自分勝手なあたしでごめん。





ただ、今は邪魔しないで。





「…………病気が悪化したらあたしが責任を取ります。」





あたしはカレンさんの方を向いた。





拓也くんの口から、手を退ける。





でも、拓也くんはあたしを止めようとしなかった。





カレンさんに近づく。





しかし、距離はなかなか縮まらない。




なぜか………？



カレンさんが、あたしを恐れるように後ずさっているからだ。






「……………ねぇ、結香ちゃん？やめてよ………悪化しちゃうから、ね？」






カレンさん、




「………あなたが辛いのはちゃんと分かってる………。

でも、それは逃げてもいい理由にはならない。」







だから、話してください。





同じ気持ちを彼に抱いている、者として。







「…………真斗は…事故なんかじゃない。


そうじゃないですか？」