中距離恋愛
「でも避けられてるんだよ!?」
「意識したからじゃないの」
「直も普通の女の子だーって思ったら、
恥ずかしくなっちゃったのかもね~」
「ほら!それがいいのかだめなのかわかんないんだよ!」
女子だって意識させる事なんかより、
真都の"友達"として傍に居られる事の方がよっぽど大事だ。
今のポジションを手に入れて、
それを守る為に、あたしは"あたし"のままで居なきゃいけなかった。
真都に避けられてるっていう事は、
きっとそういう事なんだろう。
「でも直、あたし、大事なのは変わろうとする、
変えようとする努力だって思うな」
「……」
テーブルに突っ伏していた顔を上げると、
礼奈がにっこりとほほ笑んでいた。