中距離恋愛
"友達"の限界
放課後。
遂に、追試の時がやってきた。
「頑張ってね、直! あたしとシンはいつもの店に居るからね!」
「うん! 頑張る!!」
追試は視聴覚室で行われるため、
秦と礼奈とは教室で別れて、真都と廊下を歩く。
「自信は?」
「…運次第だな」
「秦に顔向けできる程度にはできないとねー」
「プレッシャーかけんなよ…」
開始ギリギリまで、勉強会で使ったノートを見て確認した。
受かる。いける。大丈夫。やれる。
後は落ち着いて問題を解くだけだ。
…前に居る真都の背中を見る限り、
真都はそれだけじゃ済まなそうだけど。