後宮に売り飛ばされたら皇女を押しつけられました
「どうだかな」
はん、とイヴェリンは笑うと、周囲を見回す。
「それにしても……同じような格好をしている人間が多いな」
「同じような格好、ですか」
「見てみろ。首に黄色の布を巻いている人間がずいぶん多いと思わないか?」
「……言われてみれば」
ダーレーン国内に入ってから、すれ違う人物が全員黄色の布を首に巻いているというわけではない。けれど、同じ色合いの、同じ黄色の布を巻いている人間がやたらに多いのだ。
「何なんでしょうね?」
「同じ物を身につけるのは、同じ組織に属していることの証明だったりするだろう?」
「ああ……皇宮の侍女たちがお揃いの服を着ているみたいに?」
「そういうことだ」
「あの人たち、どこの組織に属しているんでしょうねぇ」
アイラはきょろきょろと周囲を見回した。
「聞いてみればいい」
イヴェリンはそう言って足を速める。
はん、とイヴェリンは笑うと、周囲を見回す。
「それにしても……同じような格好をしている人間が多いな」
「同じような格好、ですか」
「見てみろ。首に黄色の布を巻いている人間がずいぶん多いと思わないか?」
「……言われてみれば」
ダーレーン国内に入ってから、すれ違う人物が全員黄色の布を首に巻いているというわけではない。けれど、同じ色合いの、同じ黄色の布を巻いている人間がやたらに多いのだ。
「何なんでしょうね?」
「同じ物を身につけるのは、同じ組織に属していることの証明だったりするだろう?」
「ああ……皇宮の侍女たちがお揃いの服を着ているみたいに?」
「そういうことだ」
「あの人たち、どこの組織に属しているんでしょうねぇ」
アイラはきょろきょろと周囲を見回した。
「聞いてみればいい」
イヴェリンはそう言って足を速める。