後宮に売り飛ばされたら皇女を押しつけられました
死体相手に普通の攻撃では無理だ。首から下げた父との連絡手段をまさぐって、そこに助けをもとめる言葉をささやいた。
その間にも、ライナスとパリィは扉の前に別の家具を押しつけて開けられた通路をふさぎ、室内に入り込んだ敵と打ち合っている。
「パパ、登場~!」
アイラの叫びに応じて空中から転がり落ちてきたジェンセンは、床に身体がぶつかるのと同時に手にしていた杖を振り回した。杖の先端から発せられた炎が、動く死体をあっという間に燃やし尽くす。
「娘よ! もうちょっと頼ってくれてもいいんじゃないか?」
「奥の手だって言ってたじゃない。とにかくここから出たいんだけど」
「うん、じゃあそこの近衛騎士君。おじさんの言うことを聞いてくれないかね?」
「できることであれば」
「道を開くのはわたしがやるから、そこの兄さん担いでくれ。アイラに担げってのは無理だからな」
そう言ったジェンセンは、急に真面目な顔になった。
その間にも、ライナスとパリィは扉の前に別の家具を押しつけて開けられた通路をふさぎ、室内に入り込んだ敵と打ち合っている。
「パパ、登場~!」
アイラの叫びに応じて空中から転がり落ちてきたジェンセンは、床に身体がぶつかるのと同時に手にしていた杖を振り回した。杖の先端から発せられた炎が、動く死体をあっという間に燃やし尽くす。
「娘よ! もうちょっと頼ってくれてもいいんじゃないか?」
「奥の手だって言ってたじゃない。とにかくここから出たいんだけど」
「うん、じゃあそこの近衛騎士君。おじさんの言うことを聞いてくれないかね?」
「できることであれば」
「道を開くのはわたしがやるから、そこの兄さん担いでくれ。アイラに担げってのは無理だからな」
そう言ったジェンセンは、急に真面目な顔になった。