後宮に売り飛ばされたら皇女を押しつけられました
後宮は恐ろしいところです
エリーシャの命令で、あっという間に酒とつまみが運び込まれた。厨房に言えば簡単な料理をすぐに運んでもらえるという事実にアイラはまた驚く。
「……夕食前なんじゃ?」
「大丈夫、こんなの食べたうちに入らないから」
目の前に並べられた料理に、アイラはまた目を丸くする。エリーシャは床の上に座ると、ぽんぽんとテーブルを叩いた。
ファナがどこからかワインの瓶を運んでくる――四本。夕食前に一人一本かとアイラはまた驚く。
「それじゃ、アイラを歓迎して――乾杯!」
エリーシャが高々とグラスを掲げた。干物になった魚、野菜を挟んだサンドイッチに、茹でた野菜にソースを絡めたもの。それだけで、お腹一杯になりそうだ。
「いただきます」
アイラは、並々と注がれたグラスに口をつけた。ふわりといい香りが広がる。
「これこれ、野菜食べなさいよ」
エリーシャがアイラの前に野菜の皿を突き出した。
「あ、はい、いただきます……」
皇女みずから料理を取り分けてもらえるとは――恐縮してアイラは皿を受け取る。
「……夕食前なんじゃ?」
「大丈夫、こんなの食べたうちに入らないから」
目の前に並べられた料理に、アイラはまた目を丸くする。エリーシャは床の上に座ると、ぽんぽんとテーブルを叩いた。
ファナがどこからかワインの瓶を運んでくる――四本。夕食前に一人一本かとアイラはまた驚く。
「それじゃ、アイラを歓迎して――乾杯!」
エリーシャが高々とグラスを掲げた。干物になった魚、野菜を挟んだサンドイッチに、茹でた野菜にソースを絡めたもの。それだけで、お腹一杯になりそうだ。
「いただきます」
アイラは、並々と注がれたグラスに口をつけた。ふわりといい香りが広がる。
「これこれ、野菜食べなさいよ」
エリーシャがアイラの前に野菜の皿を突き出した。
「あ、はい、いただきます……」
皇女みずから料理を取り分けてもらえるとは――恐縮してアイラは皿を受け取る。