後宮に売り飛ばされたら皇女を押しつけられました
エリーシャはきぃきぃとした声を上げ、アイラにダーシーのところまで夕食の誘いに行くよう命じたのだった。
* * *
さすがに完全に二人きりになると給仕をする人間がいなくなってしまう。というわけで、皇女宮内の食堂にはアイラが残された。
正直、割に合わないなーと思う。ここで二人が食事をしている間、アイラは空きっ腹を抱えていなければならないのだから。
しかも、不細工メイクだ、不細工メイク。素顔を知られてならないというのは思いきり不便だとアイラは思う。
意外にもダーシーは食事をすませると、さっさと自分の部屋に戻ろうとした。
「ダーシー、ちょっと待って」
「引き留めていただけるとは光栄ですね、エリーシャ様」
「そういうわけで引き留めたんじゃないのよ?」
* * *
さすがに完全に二人きりになると給仕をする人間がいなくなってしまう。というわけで、皇女宮内の食堂にはアイラが残された。
正直、割に合わないなーと思う。ここで二人が食事をしている間、アイラは空きっ腹を抱えていなければならないのだから。
しかも、不細工メイクだ、不細工メイク。素顔を知られてならないというのは思いきり不便だとアイラは思う。
意外にもダーシーは食事をすませると、さっさと自分の部屋に戻ろうとした。
「ダーシー、ちょっと待って」
「引き留めていただけるとは光栄ですね、エリーシャ様」
「そういうわけで引き留めたんじゃないのよ?」