後宮に売り飛ばされたら皇女を押しつけられました
ユージェニー、転がる
ユージェニーが指を鳴らすと、再び何かが爆発したような破壊音が響いてくる。ダーシーが何気なくエリーシャを腕の中におさめたけれど、それを指摘している余裕はない。
ベリンダがアイラとエリーシャをかばうような位置についてユージェニーを睨み付けた。
「どういうつもりだい? 皇女殿下に雇われたんじゃなかったのか?」
「いやあねぇ、皇宮の守りがたがたよ? ジェンセンにも言っておいてちょうだい。とりあえずの応急処置は今したから」
さらりと言い放って、ユージェニーは長い髪をかき上げる。その仕草はとても美しくて、こんな状況だというのに思わずアイラは見惚れてしまった。
「なんだい、この結界は。気持ち悪い――」
ユージェニーの言葉に周囲の気配を探っていたベリンダの眉が寄る。
ベリンダがアイラとエリーシャをかばうような位置についてユージェニーを睨み付けた。
「どういうつもりだい? 皇女殿下に雇われたんじゃなかったのか?」
「いやあねぇ、皇宮の守りがたがたよ? ジェンセンにも言っておいてちょうだい。とりあえずの応急処置は今したから」
さらりと言い放って、ユージェニーは長い髪をかき上げる。その仕草はとても美しくて、こんな状況だというのに思わずアイラは見惚れてしまった。
「なんだい、この結界は。気持ち悪い――」
ユージェニーの言葉に周囲の気配を探っていたベリンダの眉が寄る。