後宮に売り飛ばされたら皇女を押しつけられました
「あ、僕カーラ。一応ここの魔術師ね、よろしく。エリーシャ様に頼まれていろいろあれやこれややるのが一番大事なお仕事――あ、君が護衛侍女? 不細工だねぇ」
言いたいことを言ってくれる男だ。眼鏡がずり落ちかけているが、まあまあ男前。
不細工はメイクのせいだと言いたい。声を大にして言いたい。言うわけにもいかないけれど。
「まあ、髪の色と目の色を合わせて、あと乳のサイズだけどうにかすればそれっぽく見えるってエリーシャ様がおっしゃってたからさぁ、だいたいそんな感じにしといたよ」
ぺらぺらとしゃべると、彼はアイラに細い銀の指輪を手渡した。
「侍女が身につけてもあまり叱られないアクセサリーって指輪だけなんだって? だから、指輪の形にしておいた。だから、普段から指にはめておいて、いざって時は――」
言いたいことを言ってくれる男だ。眼鏡がずり落ちかけているが、まあまあ男前。
不細工はメイクのせいだと言いたい。声を大にして言いたい。言うわけにもいかないけれど。
「まあ、髪の色と目の色を合わせて、あと乳のサイズだけどうにかすればそれっぽく見えるってエリーシャ様がおっしゃってたからさぁ、だいたいそんな感じにしといたよ」
ぺらぺらとしゃべると、彼はアイラに細い銀の指輪を手渡した。
「侍女が身につけてもあまり叱られないアクセサリーって指輪だけなんだって? だから、指輪の形にしておいた。だから、普段から指にはめておいて、いざって時は――」