片思い【超短編】
~ナルシな君~

あたしは自分の字が好きなんだ。

なんでか分かる?

君があたしの字を褒めてくれたから。

覚えてるかな?

君が何気なく発したあの一言で

あたしは自分の字が大好きになったんだ

あれは後期のこと…

班机にしてたとき、君は後ろの席だった

いつもは遠い席だって、

班机になると君があたしの近くにくる。

すごくドキドキしてたんだよ?

あたしは班長で、掃除分担の紙を書いてたよね?

君はあたしの班が掃除する場所の

前期の班長だった。

だからあたしは密かに君の字をみてたんだ。



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