ストロベリーミルク
喫茶店までは歩いて10分ほど

住宅街の一角に昔から佇んでいたはずの喫茶店なのに足を運んだことが一度もなかった

どうして昨日はあの喫茶店が気になったのか…

きっと今までこんなにのんびり歩いたことがなかったからかな

昼間の住宅街は車の通りもなく、時折買い物帰りの主婦を見かけるくらいで閑散としている

そんな当たり前すぎる空間が存在していることすら忘れていた

すぐそばの景色より遠くの景色にいつのまにか魅了されすぎていたからだろう

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