俺、男に恋しちゃった!?
街を歩く水嶋たちは、傍目から見ても明らかに不釣り合いなカップルだった。




こっそりその後を追いながら、俺は内心ちょっとホッとしていた。



「よかった~」


「何が?」


さっき買ったアイスを旨そうに舐める内山を横目で見て言う。



「だってあれじゃ、どう考えても大丈夫じゃん」


「え?」


内山がキョトンとする。



「あんな女なら上手いことすれば、簡単に水嶋から引き離せるぞ」




「ひ、引き離すぅ!?」




「しーっっ!!声でけぇよ」




水嶋たちが一瞬不審そうに振り返ったが、どうやら気付かれなかったみたいだ。






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