青空の下へーその手に願いを込めてー
コンコン

誰かが、私の病室のドアをノックした。

誰でしょう?
まだ、お薬の時間でも、治療の時間でもないですよね…?

「は~い、どうぞ~」

私が返事をすると、2人組の白衣の人が入ってきた。

「音羽ちゃん、今大丈夫?まだ寝てたかな?」

片方の白衣の人が言います。

この人は、私の担当のお医者さんです。
担当がよくかわる私ですが、この先生は、とても優しい人です。
まだ若くて、そして結構かっこいいのです。

「今日は、音羽ちゃんに伝えなくちゃいけないことがあるんだよ」

ああ、またですか…。

そろそろだと思ってました。
私の病気は、原因不明のため、次々に先生が変わります。
数ヶ月して、私に何も変化がない場合、その先生は交代となります。
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