青空の下へーその手に願いを込めてー

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私の目の前にあるのは、小児科のとある病室、入り口のドア。

きっと今、ちよちゃんは1人のはずです。

私は軽く握った手に力を入れ、少しうつむく。
すると、緊張して強ばった肩に、トンと置かれるものがあった。

「明原先生……」

振り返ると、ふんわりした笑顔の先生がいた。

「…(大丈夫)…」

口の形だけでそう伝えてきた先生に、お礼を言おうと口を開こうとすると、先生は、肩においていないほうの手の人差し指を伸ばし、口元にあてながら、首を横にふった。
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