青空の下へーその手に願いを込めてー
「……ちよちゃんは、お外、好き?」

窓からの暖かな風に勇気づけられ、私は一言ぽつりと問いかける。

「…………………」

無表情の中に、少しだけ疑問の色が見えた。

「私ね、お外好きだよ、お空も。春なんてとっても素敵だよね」

「………そう、ですか…」

疑問の色を滲ませながら、ちよちゃんが答えた。
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