青空の下へーその手に願いを込めてー
……もっとなでてくれても、いいのにな…。
頭に残った先生の手の感触を恥ずかしいような嬉しいような気持ちで思い出しているうちに、先生は次の患者さんの元に行く準備を始める。
ドアのところまで行った先生は急に振り向いて、いつものいたずらっ子の顔をして言いました。
「……音羽ちゃん、リフレッシュしたいときは、いつでも言ってね。いつでも駆けつけるよ」
と、ウインクをする。
そして、そっとドアを閉じた。
……いつでも駆けつけるよ……
その言葉は私の中で温かい物となり、いつまでも揺れていた。