本気で大好きでした。


「ほら、理緒!!2人で行っといでー」


「はぁい」と一言、美桜に返し、彼方を引っ張って靴を履く。


彼方と2人
ドリンクコーナー

メロンソーダもいいな…けどコーラにしようかなぁ
けど気分はオレンジだな…

なんて考えていると……


「理緒は何飲むの?」

「んー、迷ってる」

「おれ、ジンジャエールにしようと思う。けど、オレンジも迷ってる」

「じゃ、あたしはオレンジにしよーと」

「一口ちょーだい」


そう言って、あたしの手からコップをとって
満足気にあたしのオレンジジュースを飲んでいる彼方。

ああ、あたし
彼方のペースに持って行かれてるな、と今更気づいた。



部屋に戻ると、既に曲が入っていて。

今日、入った新曲を陽太と熱唱してる。
陽太もこのグループ好きだったのかな。


「あの2人、仲良さそう」


だね。
あたしだって、見てたらわかるよ。


「ま、おれたちも負けてねーか」


そう言って微笑む彼方。
少しキュンとしてしまった…

けど、この人には彼女という存在がいるわけで、好きになってはいけない人。


………それにあたしは最低な人だから。
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