本気で大好きでした。
彼方がマフィンにがっつく中、あたしのケータイが鳴った。
さっきとは違うメロディ。
着信か……
【美桜】
美桜だ。
『もしもし~ 理緒~ まだマックにいる?』
「いるよ~」
『じゃちょっとまってて!』
“ブツッ”
一方的に切られた。いつものことだけど。
「あ〜っ、いたいた!理緒〜」
「えっ、はやっ」
店先で待ってたのかな。
「おっ、美桜ちゃんおはよ」
「おはよ」
「みんなおはよぉ!ところでさ、もうこんな時間だけどいいの?」
「やばっ、急ごっか」
「あたしもうアイスいらないっ。美桜たべる?」
「いらなーい。朝からアイス食べたらお腹壊しそう」
「おれ食べたい」
そう言ったのは、彼方。
「はい」と渡したものの、結構溶けてた…。
今更捨てればよかったと少し後悔。
「おれ、アイス食べたかったんだよね」
そう言って、にこにこしながら食べている。
……どうせあげるなら、もっと早くあげれば良かった
彼方はすぐに食べ終え、学校までの道のりを、4人で走る。