本気で大好きでした。


「あっ、理緒… これからの事なんだけど…」

「うん……」


那緒から話があるんじゃないかって、予想はしていた。

那緒がソワソワしていたし、さっきから緊張している様子だった。


「さっきお父さんと話あったんだけど…」


「みんなで暮らしたい」そう、お父さんが言ったそう。

けどその言葉は、あたしの中の何かをおかしくした


「お父さんは、2年前にあたしたちを捨てたじゃないっ!」


いきなり大声を出したあたしにびっくりしたのか

那緒も彼方も彼方のお兄ちゃんも、店員さんもお客さんもあたしの方に視線を向けた。

一瞬、周りが静まり
少ししてから、またザワザワし始めた。


「理緒、落ち着けって。」


そう言いながら、彼方があたしの背中をさすってくれる。

けど全然落ち着かなくて、次増えてくるのは怒りだけ。


< 77 / 130 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop