本気で大好きでした。


「ごめんね…理緒がそう解釈してるなんて思わなかった……」


ねぇ…

那緒はなんか知ってるの?


ねぇ…

お母さんはなんで死んじゃったの?


ねぇ…

なんでお父さんはあの時いなくなったの?



「知ってるなら、なんかおしえてよっ」



あたしの目から、涙があふれる

すっごい惨めだ、あたし。

那緒にあたって、那緒のせいにしようとしてる。


………かっこわる



「ごめんね、理緒。あたしのせいなの。

二年前、あたしがお父さんに『悲しい』って言ったの。

それでお父さんとお母さん、『那緒をどうする』って毎日ケンカしてたみたいなの

だからあたしのせいなの。お父さんはあたしのところに来てくれただけなの。

悪いのはお父さんじゃないの、あたしなの…」


あたし本当に最低だ。

悪いのは全部お父さんだと思ってた。

全部お父さんのせいにしようとしてた…。


「ごめん、那緒……。あたしそんなことあったなんて知らなくって………ごめんなさいっ」


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