君を守る陰になりたい【Ansyalシリーズ 憲編】
アイツに言われるままに大人しく引き下がって、
実家前でおろして貰う。
実家前で降りて、アイツの部屋を見つめる。
灯りが消えたアイツの部屋。
脳内に響くのは、そのドアを開けて俺の名を呼ぶアイツの声。
そんな声を抱きしめて、家の中に入ると
久しぶりの自宅の自分の部屋へと向かって、
ベッドへとゴロリと横になった。
もう明け方の三時。
流石にアイツに電話は出来る時間じゃねぇよな。
携帯のボタンを操作して、
アイツの写真を何枚も映し出しながら
俺は眠りへと落ちていった。
翌朝、俺が目が覚めたのは10時頃。
ごそごそとベッドから起き出して、
寝起きのまま、アイツの携帯に電話をする。
アイツの携帯から流れるAnsyalの着うたに
照れくささを感じなから、暫く待ち続ける。
だけど携帯に出る気配はない。
渋々、電話を切って今度はメールに切り替える。
*
晃穂、俺、今日と明日はオフになった。
逢えそうか?
*
送信。