永遠の愛を君に
「…芙佳さん、あなたの命は
残り僅かです…。
あと……1か月ぐらいしか
生きることはできないでしょう」



…そんな……。



…私そんなの…
受け入れられないよ…。



そりゃ、病気を持ってる限りは
長くは生きられないって
分かってるよ?



覚悟はしてた。


大好きなお兄ちゃんを置いて、
まだこの世界のことを何も知らないまま
死んでしまっても、大丈夫なように。



…ちゃんと覚悟はしてる
つもりだった。



……けど。



…だけど、いざそんなこと
言われると…やっぱり
体は、心は、私のすべては、
受け入れることを拒否
しようとする。



仕方ないよ…。


だって、私はまだ生きてるんだもん。


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