永遠の愛を君に
えっ?


全部?



「どうして?」



「お前に、思い出を作ってやりたい
と思って考えたんだ。
俺が、芙佳が行きたい所に
連れてってやるから」



私の、思い出?



いや、私だけのものじゃなくて、
俊と私2人の思い出。



確かに、私たちの今までの
思い出と言えば、
病院でのことしかない。



私だって、皆と同じように
彼氏との大切な思い出を
たくさん作りたいって思って
ないわけじゃない。



「…行きたいな。でも、先生に
許可とれないと行けないし。
私、いつ発作起こるか
分かんないでしょ?」




絶対にダメだって言われちゃうよ。



今は安静にしなきゃいけない
時だと思うし。
< 58 / 68 >

この作品をシェア

pagetop