永遠の愛を君に
そう言いながら俊が敷いた
シートの上に私たちは腰を
下ろした。



しばらく2人でボーっと
していると、突然俊が
手を握ってきた。



「…どうしたの?」



「いや、別に」



ん?


…まあいっか。



そう思って私はゆっくりと
目を閉じた。



ザーザー。



という波の音が一定のリズムを
刻みながら聞こえる。


その音も、俊の優しくて
温かい手も、私にとって
とても心地良いものだった。
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