～宿命～

明隆：「え？…痛いから。」
女の子：「男の子のくせに？」
明隆：「男でも痛かったら泣くのっ！」
女の子：「弱っちぃ。えいっ！」
暴言を吐いて履いていたスリッパを顔に投げつけてきた。
明隆：「痛いなぁ。何すんだよ！」
女の子：「あれ？泣かんのん？」
明隆：「泣かんゎ！」
二人の間に先生が入り、腰に手を当てた。
先生：「二人とも！いい加減にしなさい！早く帰りなさい！お母さん心配しとるよ！」
二人は保健室を追い出された。
明隆：「お前のせいやからなっ！」
女の子：「なによ！あんたが悪いんでしょ！ハゲっ！」
明隆：「僕は悪くない。ハゲでもない。ブス。」
この一言で頭のこぶを叩いてきた。
明隆：「つっ～！痛いのに…。」
俺も泣きながらやり返した。
ガキというもんは意地っ張りな生き物だ。
二人はやったらやり返す方式の叩き合いを職員室の前で繰り広げた。
ガキの強烈な叫び声で先生達が気づき、飛び出してきた。
女の子は職員室、俺は何故か校長室でお叱りを受けた。