～宿命～

さすがにこんな誰も入らないような所を通ると不審に思われる。
俺らは最善ルートを考えながら携帯に付いているカメラで様々な情報をトップである新石にメールを送った。

二人合わせて５０通ぐらいの写真付きメールを送り、返事をまった。
３０分後、新石からメールが返信されてきた。
俺の方には《ご苦労様。もう、ルートは決まったから気をつけて帰ってね。》と連絡メール。
一方、安居の方には《ご苦労様。その地域は治安が悪いから明隆君に守ってもらい、気をつけて帰って来てね。彼ならきっと守ってくれるよ。》と書かれていたらしい。
明隆：「なんやねん！その男女差別は！」
安居：「私は女の子なんだよ！ちゃんと守ってくれないと一生恨んでやるからね。」
ふてくされた表情の安居は俺の袖を握って辺りを警戒している。
明隆：「なんやぁ？お前、怖いんかぁ～？」
安居：「怖くないもん。」
明隆：「強がるな！ガキか。お前は。」