～宿命～

第５章 性格の悪い元021

ある日、俺と安居はカップルを装い任務にかかっていた。
今回の目的はターゲット(人物)のデーター収集。
俺らは事前にT(ターゲットの略)と接触し、交友関係を築いていた。
今日は話があるからと家に招かれていたのだ。
明隆：「安居、もし俺に何かあったら急いで逃げろ。近くに俺がおらんくて危険になった時は…」
安居：「時間を稼いで来るのを待て！でしょ。分かってるよ～。」
明隆：「邪魔くさそうに言うな！アホ。」
安居：「何回聞かされたか分かんない。もう、聞き飽きた。」
明隆：「あぁ、そうかい。お前の為を思って言ってやってんのにっ！」

チャイムを鳴らすとすぐにTがドアを開いた。
T：「やぁ。早かったな。」
明隆：「あんたもな。」
T：「ん？」
明隆：「いや、何も言ってへんけど？」
T：「相変わらず面白い奴だ。まぁ、中に入ってくれ。」
安居を先に行かせ後ろで感じる違和感に注意しつつ中に入った。
俺らが中に入りTがドアを閉める瞬間、何か光る物を草むらに投げた。
視界で見ていたからハッキリとは分からない。
ただ確実なのは何かを企んでいる事だけだった。