～宿命～

店には客が誰もおらず、カウンターに置いてあるメニューにはアルコール飲料だけがズラリと並べられている。
明隆：「大仏！俺、ミルク！」
おばちゃん：「はいはい、ミルクね。早く乳離れしなよ。」
明隆：「へんっ！ミルクは体に…」
安居：「あの～お酒以外はありますか？」
明隆：「ちょっと待て！今、俺が喋っとるやろが！」
おばちゃん：「うるさいガキだねぇ。あんたはコーヒーでいいかい？」
安居：「はい！お願いします！ちょっと、明隆！場所をわきまえてよ！」

明隆：「わ、分かったって…そんな怒んなっ！アホ。」
おばちゃん：「はい、おまちどうさま。ミルクとコーヒーだよ。」
明隆：「いいねぇ～。」
安居：「すみません。ありがとうございます。」
おばちゃん：「それで？あんた達名前は？」
明隆：「おかわり！大仏ぅ～、名前聞くなら自分から名乗れよ！」
安居：「私は安居 朋香です。こっちはパートナーの真藤 明隆です。」
明隆：「おい！勝手に言うな！敵かもしれん！」
おばちゃん：「敵？パートナー？…じゃあ、やっぱりあんた達、バトル・メンバーなんだ。」
俺はおばちゃんに注視し、いつでも攻撃出来るように拳を握り締め、座りながら半身になった。