～宿命～

どんくさい自分が嫌いだった。
今でも失敗を繰り返し、学習出来ていない。まだチンパンジーやオラウータンの方が賢いかもしれない。
ただ一つ、チンパンジーやオラウータンに勝る事がある。
それは戦闘力だ。


二人掛かりで俺の両手をパイプに押し当てた。
掴まれた感触で力が弱い事を悟った俺は両手でパイプを掴み、両側にいた奴等を蹴り飛ばした。
工事現場などで使う頑丈なロープを手にした奴と安居にちょっかいかけていた奴が襲いかかってくる。
俺は迷わず、ちょっかいをかけていた奴を攻撃した。
最後の一人も片付けようと振り返った。
すると、奴はロープを捨て、テーブルに置いてあった鉈(ナタ)を持っていた。
？？？：「この野郎！誤心会を敵に回した事後悔させてやる！」
明隆：「んぁ？ゴシンカイ？何じゃそりゃ。まぁ、何でもいいが、俺は女を人質にとるような卑怯者は化け物でも幽霊でも容赦はしねぇ！」
？？？：「強がるなっっっ！」
鉈を振り上げて走り出した。