～宿命～

俺はさくらの家に上がって詳しく事情を聞きいた。
他の10人は自分の持ち場で待機中。


夜、11時半を過ぎた頃、突然俺の携帯電話が震え出す。
着信をみると外で張っていた服部からだった。
明隆：「どうした？」
服部：「お面をカブった怪しい奴が何処からか来て中に入って行きました。」
明隆：「分かった。全員に警戒させろ。」

電話を切り、ドアの内側で待機していた如月に外の気配を確かめさせた。
すると、覗き穴を指で押さえ何やら《カリカリ》と音を立てているらしい。
明隆：「早くドアを開けろっ！」
如月が勢いよくドアを開け、俺が廊下に飛び出す。
ストーカーは意外とすばしっこく、笑い声をあげて階段へ向かった。
俺は勝利を自分の目で確認するべく階段へ向かった。
何故、勝利を確信したかと言うと、両端の階段にも一人づつ配置していたのだ。

ストーカーが捕まっているのを勝手に想像し、笑みを浮かべて階段を見下ろした。
二つの靴底がこっちを向いている。
明隆：「でかした！」
声を張り上げて階段を下りた。