~宿命~
第11章 涙の数だけ
走っている間ずっと新石との会話が頭から離れない。
新石:「明隆君!大変だ!実は安居ちゃんが一人で任務を引き受けて大怪我を負ってしまったんだよ。今、市内の病院で手術してるよ。ごめんね。一人で行かせて。」
明隆:「落ち着いてくれ!安居の所には俺が行く!誰も来させんといてくれ!オッサンは仕事してていい。」


走る事約、1時間。
新石から聞いた病院に到着した。
明隆:「すみません。今日、運ばれた女の子は何処ですか?」
受付の人:「二階の突き当たりにある個室です。家族の方ですか?」
明隆:「いとこや。」
受付の人:「あっ!ちょっと!」
部屋が分かるとダッシュで階段を駈け登る。
走ったからか昨日の傷口から血が流れ出た。


明隆:「ここか…。」
俺は恐る恐るドアノブに手を掛けた。
すると、《ガラガラガラ》内側から誰かがドアを開けた。
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