~宿命~
俺は正道の行動を確認してから新石がいる部屋に向かう。

正道は有坂兄弟を起こして壁にもたれさせた。
正道:「確かにやり過ぎたな。」
こっちまで聞こえる独り言を言いつつも俺の言った事を実行している。

そんな正道を見て俺はある事に気付いた。

こいつらは全員純粋過ぎて他人とどう接したらいいか分からないのだと。
その切っ掛けさえ作れば分かち合えると思った。
ブツブツ言うのはつっぱっているもう一人の自分を作り上げてしまってるからだ。

俺はこいつらを引っ張っていく覚悟を決めた。
明隆:「お前ら。俺に付いて来る気があるならここに居て守っとってくれ。俺は新石と話をつけてくる。これから忙しくなるぞ。」
下がり気味だった戸田の三人兄弟の士気を高め、奥の部屋へ入っていった。


足を組み、呑気(のんき)にパソコンをいじっている新石の姿があった。
明隆:「新石ぃぃっ!テメェ!覚悟しやがれ!」
俺の怒鳴り声で初めて気付いたのだろう。
新石:「明隆君!ま、待ってくれ!誤解だ!」
椅子から立ち上がると一目散にドアへ走った。
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