～宿命～

第18章 人は変われる 前編

無駄に長い渡り廊下を渡り、試合室の前までやってきた。
部屋の中央には一人、仁王立ちしている奴がいた。
明隆：「お前がレベルⅠか。」
古島：「いつまで待たせる気だ！早く来い！」
明隆：「勝手に待っとったんやろが！アホか。」
古島：「貴様！喧嘩を売りにきたのか？」
明隆：「話を聞きに来ただけや。その後でなら売ってやってもいいぜ。」
古島：「無駄口たたいてないでこっちに来い。」
手招きをしながらあぐらをかく。
俺は誰も信じられなくなっており、周りを警戒して奴の前に腰をおろした。
古島：「何が聞きたい。」
明隆：「あの日、誰に攻撃されたんや？」
さっきまでのおちゃらけた表情を復讐に燃える囚人のような鋭い顔つきに変えて聞いた。
古島：「誤心会だ。奴等は俺達バトル・メンバーを潰す為に結成された団体。向こうは五つの小さな団体が一つにまとまり構成されてる。」
明隆：「そう言う事か…。」
この時、安居をやった奴が誰かやこんな事になった理由を知った。
俺はまんまと奴等、『誤心会』の卑劣な作戦に操られていた。