～宿命～

第19章 族狩り結成

あれは俺が中学生から高校生に進学する頃。
家族と行動をする事に抵抗があり、強がって一人で電車とバスを乗り継ぎ田舎のばあちゃん家を目指した。

運がよければ３時間で着くのだが、突っ張っている俺を拒むかのようにバスの待ち時間が１時間半もあった。
明隆：「なんやねん。嫌がらせか？クソバスっ！」
憎まれ口を叩き、ドデカい態度で近くのベンチに座って待った。

田舎へ向かうバスだった為、本数を増やしても意味がない。
だから客を待たせ一気に乗せる。
その方が効率が良く、燃料費や運転手の労働力を軽減出来るからだ。
当時の俺はそんな事を考えた事も考えようともしなかった。

明隆：「おっせぇなぁ。早よせぇや！」
ブツブツ文句をタレていると横に座っていた育ちの悪そうなオッサンが話しかけてきた。
オッサン：「おぉ！兄ちゃんもそう思うか？ワシも腹立っとるんや。文句言ってきてくれるか？」
明隆：「誰やあんた！知らんで。自分で言ってきいや。」
オッサン：「せやな。自分で言わなあかんな。」