放課後ラプソディ
 なんでそんなに機嫌いいんだよ、ってちょっとイラッとしたくなるほど、にこやかだ。

「いいよなーおまえは」

 ふと、ヨモギに関するうわさを思いだした。

「なにが?」

「篠原と仲良くて。ときどき言われてるよ、“あいつらどうなんだ”って」

 すると、ヨモギはふっと不敵な笑みを浮かべた。

「うわさになってるのか」

 気にしないんだな。俺はなんとも思ってない女子とうわさになるのは嫌だ。まあ、篠原なら全然かまわないし、向こうが告白してきたらいいって言うな。

「男の嫉妬は女より怖いって言うし、気をつけろよ」

 ヨモギなんて、本気のケンカをしたら、即効で決着つくだろう。完敗だ完敗。

 うちのクラスにも、まだささいなことでイライラする、大人になりきれてないあまちゃんなやつはいるだろう。大人でも、大人になってなくて、酔った勢いでキレる人もいるが。
< 32 / 97 >

この作品をシェア

pagetop