放課後ラプソディ
3 夏休み前日
空が、灰色の絵の具を、水入れの中にたらして、それを筆でかき混ぜたような色をしている。
変な色だな。
うちの高校は、9月に文化祭がある。
6月の終わり、いまはみんな、近づいてくる夏休みに気をとられているはずなんだけど、すごく楽しみ、みたいな雰囲気でもない。
ヨモギが、半透明のクリアファイルに大切そうに入れた、アニメのチラシを見せてくれた。
「少女革命ウテナ原画展」
聞いたことのない言葉。その割にはかっこよさそうな感じだ。
「知らないよね?」
藻木は苦笑して、
「昔人気があったアニメだよ。そのチラシがこれ」
ピンク色の長い髪の毛で、王子様みたいな服を着ている女の子と、紫色の髪の毛で、日焼けした肌の、赤いドレスを着ている女の子が二人で寄り添っている。
変な色だな。
うちの高校は、9月に文化祭がある。
6月の終わり、いまはみんな、近づいてくる夏休みに気をとられているはずなんだけど、すごく楽しみ、みたいな雰囲気でもない。
ヨモギが、半透明のクリアファイルに大切そうに入れた、アニメのチラシを見せてくれた。
「少女革命ウテナ原画展」
聞いたことのない言葉。その割にはかっこよさそうな感じだ。
「知らないよね?」
藻木は苦笑して、
「昔人気があったアニメだよ。そのチラシがこれ」
ピンク色の長い髪の毛で、王子様みたいな服を着ている女の子と、紫色の髪の毛で、日焼けした肌の、赤いドレスを着ている女の子が二人で寄り添っている。