放課後ラプソディ
4 光射さない瞳
「どうしたの?」
霧恵がたずねると、六坂の表情が無になっていた。
「いま、電話で……」
その先が出てこない。声もいつもより小さいし。変だ。
あたしも霧恵もわからず、六坂の言葉の続きを待った。
「……その、姉ちゃんが……、じ」
動揺している。言葉が口から出てこなくて、つっかえているみたいだった。六坂、どうしちゃったの?
「なに? どうしたのよ」
「……姉ちゃんが、自殺しようとして、……病院に運ばれたって」
六坂と、あたしと、霧恵のまわりだけ、音が消えたような気がした。
教室から人がいなくなっていく。
霧恵がたずねると、六坂の表情が無になっていた。
「いま、電話で……」
その先が出てこない。声もいつもより小さいし。変だ。
あたしも霧恵もわからず、六坂の言葉の続きを待った。
「……その、姉ちゃんが……、じ」
動揺している。言葉が口から出てこなくて、つっかえているみたいだった。六坂、どうしちゃったの?
「なに? どうしたのよ」
「……姉ちゃんが、自殺しようとして、……病院に運ばれたって」
六坂と、あたしと、霧恵のまわりだけ、音が消えたような気がした。
教室から人がいなくなっていく。